バンドネオン奏者

生水敬一朗

Shozu Keiichiro
  • 音楽
    • アルゼンチンタンゴ
    • クラシック
    • 現代音楽
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Profile

プロフィール
生水 敬一朗 Keiichiro SHOZU
石川県加賀市出身。埼玉大学教育学部音楽専修を作曲専攻にて卒業。日本初のクラシック音楽のバンドネオン奏者。

 バンドネオンを小松亮太氏に師事したのち、2002年の2,3月と2004年3月~2006年1月までアルゼンチンのブエノスアイレスに渡り、音楽史上初のクラシック音楽のバンドネオン奏者であり作曲家の故アレハンドロ・バルレッタ氏(1925~2008)に師事、またウルグアイのモンテビデオにてバルレッタ氏の弟子でもあった故レネ・マリーノ・リベーロ氏(1935~2010)に師事。作曲を鈴木静哉氏、バロック音楽理論及び奏法を岡田龍之介氏に師事。

 2009年12月に1stアルバム「バロック&バルレッタ~アレハンドロ・バルレッタに捧ぐ~」をTYサポートの支援を得て、ディスク クラシカ ジャパンより発売。2010年レコード芸術誌にて準推薦盤に選出される。

 2015年1月、ヴァイオリニストの加藤惠理氏を迎え2ndアルバム「コントラプント ~バンドネオンの2つの可能性~」を発売。8月、鈴木織衛氏指揮・オーケストラアンサンブル金沢と共演し、バンドネオンによるヘンデルのオルガン協奏曲、師バルレッタのバンドネオン協奏曲「Jupiter-Ⅰ」の日本初演を行った。​

 2017年2月、バンドネオン奏者の北村聡氏を迎え、3rdアルバム「展覧会の絵」を発売。レコード芸術誌にて準推薦盤に選出される。​

 2018年2月、加養浩幸氏指揮・土気シビックウインドオーケストラと委嘱作品「優雅で感傷的なタンゴ」(松浦伸吾)と「Inspiration ~バンドネオンと吹奏楽のための~」(山下康介)を録音。土気シビックウインドオーケストラVol.22「A Brussels Requiem」に収録されている。​

 2021年11月、自身がリーダーを務めるサクソフォン、ピアノとのトリオユニット"Tres Patatas(トレス・パタータス)"の1stアルバム「碧空(あおぞら)に雲を引く」を結成10周年を記念し製作・発売。ベーシストで作編曲家の木田浩卓氏への委嘱作品を多数収録した。

 2022年8月、大人気TVゲーム「モンスターハンター」のオーケストラコンサート”狩猟音楽祭2022”に出演。ライブCDも発売された。同年12月、世界的アコーディオン奏者のcoba氏が主催する”Bellows Lovers Night vol.20”の横浜・赤レンガ倉庫における千秋楽公演に出演。

 2024年、15年ぶりとなるソロアルバム「Bandoneon in the Cathedral - 大聖堂のバンドネオン」をリリース。バッハとケージの作品を集めたバンドネオンの究極演奏を追究したアルバムとなった。

 これまでに自身のリサイタルを石川県や東京都内で多数開催したほか、ヴァイオリンやチェロとのデュオ、バンドネオンデュオなどの編成で特にクラシック音楽を中心にした演奏会を開催。現在、クラシカルバンドネオン奏者として独奏と楽器1台での伴奏を中心に活動する傍ら、Tres Patatasでの活動も勢力的に展開。
 また、新作の委嘱も積極的に行いつつ、バルレッタ氏が追究したクラシック音楽におけるバンドネオンの可能性を更に追究し、演奏活動を行っている。

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演奏のご依頼、対面およびオンラインレッスン、これまでにリリースしたCDに関するご購入、お問い合わせなどを随時承っております。HPのお問い合わせフォームまたはメール kei_barletta1228▼yahoo.co.jp(▼を@に変更してください) までお気軽にご連絡ください。

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バンドネオンとは・・・

1840年代後半ドイツで携帯用オルガンとして生まれたが、20世紀末に偶然アルゼンチンに渡り、ブエノスアイレスにてアルゼンチンタンゴの花形楽器となる。その後アルゼンチンタンゴを演奏するために改良が重ねられ現在の形となった。右手側に38個と左手側に33個、計71個のボタンを備え、約5オクターブの音域を持つモデルが主流である。また、主に用いられるのは押引異音、つまり蛇腹の開閉によって同じボタンでも異なる音が出る”ディアトニック式”である。

アルゼンチンで育ったバンドネオンであったが、最も有名なメーカーであるドイツの”アルフレッド・アーノルド社(A・A)”が第二次世界大戦後に倒産。現在いくつかの国で生産されてはいるものの、現状もっぱらA・Aのものが使われている。個体数にも限りがあり、それらを直しながら我々演奏家は演奏に用いているというのが現状である。

現在では様々な演奏家たちがアルゼンチンタンゴに限らず様々なジャンルでバンドネオンを用いているが、未だ未開拓で未知の可能性を秘めた楽器である。