画家

中川暁文

Nakagawa Akifumi
  • 美術
    • 絵画
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Profile

プロフィール
略歴
1989  三重県に生まれる
2013  金沢美術工芸大学 美術工芸学部 美術科油画専攻 卒業
2015  金沢美術工芸大学 大学院修士課程 美術工芸研究科 絵画専攻油画コース 修了

個展
2014  「Floating things」 金沢北陸銀行中央支店 (石川)
2018  「覚めて見る夢」 Cafe & Gallery ミュゼ (石川)
2020-2021「透明なまなざし」 大和温泉番台 (石川)
2022 「漂流する肖像」 彗星倶楽部(石川)


誰かの遺品であったであろうものをモチーフに銅板油彩による絵画制作を行なっている。

Message

メッセージ
インターネットオークションや古道具店で購入、あるいは人づてに頂いたりお借りした誰かの遺品であったであろうものをモチーフにした銅板油彩による絵画制作を行っている。
誰かの遺品であったであろうものは、それぞれが個人の記憶の断片であったことを示唆するもので、一度忘れられ手放されたことでその詳細を失ってはいるが、かつての所有者の分の一部として今もここにある。私はそれら出会ったものを実際に所有することで、かつての所有者の分身としてのイメージ「誰か」を社会における消えゆく記憶の先端として見つめ向き合った過程を含め、ながく遠くに運ぶために強固な支持体に定着させる。
銅板に油彩という技法は、日本における一般家庭での絵画の保存について考えたとき、イメージを時間的にも距離的にもより遠くに運ぶことのできる舟となるだろう。
宣教師がヨーロッパから日本に持ち込んだ聖画像の多くが長い航海における保存と携行の便から銅板油彩であったとされることからも、絵画の保存に適さない環境において小型の銅板油彩は長期保存あるいはその移動に耐えうる可能性を持っていると言える。
銅板に定着した誰かのイメージはこれからの時代の漂流物の一部として、一般家庭の棚や押入れ、引出しの中で保存されさらに長い時間を旅することになるだろう。